栄光のシンボル
(Examples of Locomotive Lettering)
元機は、1893年製。当時の主流をなすSLは、すべてシングルであった。外輪船を思わせる、大きな動輪は、如何にも強馬力でたくましさを感じさせるが, これもスチブンソン開発の名機ロケット号以来の伝統かもしれない。各
メーカーこぞって競作し、様々のシングルが製作されたが、さすがブリッテシュで最もハンサムな、このタイプに,匹敵する機種は見当たらない。同じこの機種でも、外火室上部の肩が、角ばったものがあったが,丸みの本機に人気はあつまった。
しかし、粘着係数の向上等、鉄道工学の進歩は、次第に多軸化に向かい、今日の形態に至ったが、まさにシングルこそ、古典を代表するロコであろう。模型でも、回転をあげたり、ちよとしたレール上の油汚れで、スリップする
事がしばしばあり、運転には一苦労する。
渡辺 精一先生は、その著書で、『お客を2,3人乗せ、大車輪をゆっくり回転させながら走るシングルドライバーを運転するのは、ベテラン模型人の夢である。』、と。 * 画像をクリックしてください。拡大されます。