≪ 1945〜69 70〜79 '80 '81 '82 '83 1984 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12

1984年は現職の韓国大統領が初めて日本を訪問した年(9月)。このことと何か関係があるのかは判らないが、1984年はそれまでに無く韓国関連のイベントが多かった。7月に「鳳山仮面劇」が芝の増上寺で上演され、日本経済新聞は「最近、各分野で韓国文化に対する関心が高まっており、出版物の刊行や文化紹介の企画も相次いでいるが、日本文化の源流を探るという意味でも興味深い」(7月6日)と報道した。9月には日本文化財団・韓国民族劇研究所・テレビ朝日の共同主催による「韓国民俗芸能祭’84 東京」(9/12〜14)が東京・日比谷公園などで開催され、韓国の郷土芸能である「北青獅子舞」「農楽十二次」「左水営漁坊戯」「康リョン(令+羽)仮面劇」「密陽百中戯」が上演された。国際交流基金と日本文化財団は韓国やタイそしてインドの放浪芸を紹介する『旅芸人の世界』(11/5〜12/2)を開催し、韓国からは「ナムサダン(男寺党)」を再組織して招聘した。11月には池袋西武百貨店にあった「スタジオ200」が「映像講座」で韓国映画を特集した『現代韓国映画』を開催した(11/2〜7)。【20120615】

秋松雄(チュ・ソンウン)日本公演『赤いピーターの告白』(1984/2/22〜26)

韓国の秋松雄(1941〜1985)による一人芝居『赤いピーターの告白』を新宿モーツアルトサロンで上演。この作品はカフカの「ある学術院に提出された報告」を脚色した芝居で、1979年の「三一路倉庫劇場」での初演から数ヶ月で6万人の観客を集めたことで有名。「テアトロ」1984年5月号にみなもとごろうによる劇評がある。

劇団自由『風吹く日にも花は咲く』第1回沖縄国際演劇フェスティバル(1984/2/8〜10)

劇団「自由」は第1回沖縄国際演劇フェスティバルに金正トの構成による『風吹く日にも花は咲く』(1984/3/8〜10)で参加。

第1回「ソウル国際人形劇祭」開催(1984/4/1〜5)

「文藝會館」開館3周年記念行事として「韓国人形劇協会」の主催で「第1回ソウル国際人形劇祭」が開催された。日本から「劇団すぎのこ」、「人形劇場たけのこ」、「人形劇団ひとみ座」、「人形劇団どら」が参加。「すぎのこ」の『力を合わせて虎たいじ』は韓国の民話に材をとったもので、東亜日報は1984年3月29日付け記事で「韓国童話を脚色した日劇団の作品に関心」と報道した。
puppet83

『マダンの宴』(1984/9/14〜10/17)

『マダンの宴』は「発見の会」(代表:瓜生良介)と当時「倉庫劇場」代表であった故・李源庚(イ・ウォンギョン)を中心にすすめられたイベント。韓国側は劇団民藝劇場による『ソウルマルトゥギ』を当時練馬区の豊玉にあった大駱駝鑑の劇場「豊玉伽藍」で上演した。これに呼応するかたちで、日本側は発見の会を中心に数多くの劇団から役者が集まって、鶴屋南北の『東海道四谷怪談』を瓜生良介の演出で上演した。上演場所はこの当時西武新宿線都立家政前駅にあった「北方舞踏派」の稽古場。【修正・加筆:20120615】

このほか、『マダンの宴』は各種のイベントが並行して行われた。李長鎬(イ・ヂャンホ)監督の映画作品『風吹く良き日』の上映や、高柳昌行のNew Directin Unitによる演奏(於:豊玉伽藍)、在日韓国人梁容子と水玉消防団の演奏(於:豊玉伽藍)、竹田賢一プロデュースの「コンタムポラン・オーケストラ」(於:豊玉伽藍)による演奏等である。
「マダンの宴」プログラムをダウンロード

劇団民藝劇場(ミネクッチャン/韓国)が東京で『ソウルマルトゥギ』を公演(9/25〜10/4)

劇団民藝による『ソウルマルトゥギ』は『マダンの宴』の一環として、東京都練馬区の大駱駝鑑豊玉伽藍で上演された。
「ソウルマルトゥギ」簡易台本をダウンロード 主催:発見の会
会場:大駱駝鑑豊玉伽藍

ソナンダン東京公演(1984/12/5〜7)

「韓国民俗劇研究所」の代表・沈雨晟(シム・ウソン)が来日し、新宿のプーク人形劇シアターで人形芝居を上演。“ソナンダン”は同研究所の付属劇団の名称。この公演はプーク人形劇場の「世界の人形劇シリーズ」第13回めにあたる。
パンフ表紙と裏表紙 パンフ0-1 パンフ2-3 パンフ4-5 パンフ6-7 パンフ8-9

 ≪ 1945〜69 70〜79 '80 '81 '82 '83 1984 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12
© 岡本昌己/OKAMOTO masami